アブラギリは台湾客家を代表する花です。中でも私の一番のお薦めは、獅頭山風景区のアブラギリ。管轄内の藤坪歩道、六寮古道、獅山古道、獅山ビジターセンター、歇心茶楼、福南桐花広場、蓬莱渓護魚歩道などでどこでもアブラギリが見られます。アブラギリは、トウダイグサ科の落葉高木(deciduous tree)で、原産地は中国です。俗名も多く、「油桐樹」「桐油樹」「桐子樹」「光桐」「三年桐」「罌子桐」「中国木油樹」などの名前を持ちますが、現時点での正式名称は、「アブラギリ(油桐)」です。貴重な「桐油」が産出されるアブラギリの樹はとても貴重で、木から採れる種子で繁殖します。
アブラギリは小さく、最高でもたった9メートル(30尺)、葉は通常15~25センチ(6~10インチ)の長さと幅しかありません。しかし、すべての部位に毒があり、中でも種子の毒性が最強で、人間ならアブラギリの種を1粒食べただけで致死量となります。
至る所で見られるアブラギリの樹は、客家にとって早くから重要視されていた経済作物で、地方振興産業のきっかけとなりました。また、台湾にとっても重要な経済作物となっていた時期もあり、近隣山林の客家地区でも広範囲に栽培されています。