二水郷の開発、繁栄は、鉄道と切っても切れない関係にあります。日本統治時代に「台湾総督府鉄道縦貫線」、「台湾総督府鉄道集集線」、「台湾糖業鉄道」の3つの鉄道路線が1つの郷内に通っていたのは、おそらく二水郷だけでしょう。そのため二水の人々にとって伝統的な古い列車には捨てがたい気持ちがあります。 集集線は、1930年に日月潭水力発電所の建設に必要な資材を輸送するために建設された路線であり、その後は沿線の農産物輸送において大きな役割を果たしました。しかし現在ではモータリゼーションの進展により、観光を中心とした路線に役割を変えています。 集集線は二水駅を起点とし、濁水渓谷沿いを北に向かって源泉、濁水、龍泉、水里などの各駅を経て、南投車埕駅に至るまでの全長29キロメートルの路線です。沿線には、山、川、野原、田畑の美しい自然景観が広がっており、中でも列車が数百本のクスノキの老木が数キロメートルにわたって両側に整然と並ぶ緑のトンネルを穏やかに、そして楽園へと向かうかのように走行する時の快感を求め、休日には多くの観光客が押し寄せます。 全長29.7キロメートルの集集線は、台湾最古の鉄道路線の一つであると同時に、南投県唯一の鉄道路線でもあります。二水駅はその集集線の起点です。鉄道旅が好きな方は、ぜひ訪れてください。