五指山は雪山山脈の支脈で、新竹県竹東鎮、北埔郷、五峰郷の交わる場所にあります。5つの山頂が連なり、形が5本の指に似ていることから「五指山」と名づけられました。五指山の風景は美しく、生態も豊かであるため、台湾十二景勝地の1つに選出されました。
五指山の2本の歩道 難易度は自由に調整
五指山には主要な登山歩道が2本あります。歩道の入口は複数あるので、現地の山林状況に合わせて路線を選択することをお勧めします。1つは上級者向けの「登山歩道」で、竹林禅苑が起点です。基本的な登山経験があり、五指山の「親指」から「小指」までの美しい風景を一望したい登山客に適しています。もう1つは家族で楽しめる「横向き歩道」です。観音寺が歩道の起点で、レジャー的で一般向けです。緩やかな山の中腹の歩道を一周するコースで、見所の金亀岩、猴洞一線天を堪能できます。
廟寺が集まる名勝地 参拝と登山を兼ねて
山の中腹付近には、灶君堂、盤古廟、玉皇宮、五峰寺、観音禅寺などの廟寺が建立されています。中でも灶君堂が最も古く、台湾でも数少ない「灶君爺」を主神とする廟の一つです。灶君爺は台所(かまど)と飲食をつかさどる神様で、毎年旧暦8月3日が灶君爺の聖誕日のため、その日は多くの信者が白玉や餅などの甘味をもって参拝に訪れます。灶君堂から上ったところには天地開闢の創世神とされる盤古大帝を祀る「盤古廟」があります。
金亀岩、一線天、歩道を囲む見事な奇石
観音寺歩道入口から上ること約600メートル、黄金の苔におおわれた亀の形の巨大な岩である「金亀岩」が見えてきます。そのまま猴洞歩道を進むと、100メートル毎に1匹、かわいい石猿が道沿いに佇む様子を楽しむことができます。見ざる、聞かざる、言わざる、動かざるなどの石猿が見えてきたら、「一線天」はすぐ後ろに。高さ34メートル、大人1人通れるだけの幅で、高大な岩壁がより壮麗に見えます。